ポンコツくん

何でも押し入れに投げ込んでしまうジィ。

洗濯物や空き缶、汚れた食器くらいならまだいいのだが。

押し入れに強烈な異臭を放つ生ゴミを発見した時、私のイライラがピークに達した。

私:「ワッ、勘弁して、マジでポンコツ。」

ジィ:「ポンコツ?!お前だ!ポンコツ!お前だ!ポンコツ!」

私:・・・(汗

とまぁ、3歳児の喧嘩か!っての。

まだ口喧嘩程度で済んでいるが、これがもし赤の他人様だとしたら?ポンコツ呼ばわりした時点で完全にアウト!虐待になる事例だ。決して言ってはならぬ負の言葉だと頭では分かっているのだが、ついつい口をついて出てしまう。修行が足りませんな・・・と、反省しきり。

ジィとバァの親、つまり私にとっての祖父母は、ごく普通の良心的な田舎者でとても愛すべき人達だった。晩年は寝たきりだったが頭はしっかりしていたので、病床で祖母とよく一緒に歌を歌ったものだ。食事の世話やオムツ替えも嫌ではなかった。むしろお世話することで不思議と自身の心が洗われたものだ。その祖父母も亡くなり、介護する対象が祖父母から両親へとシフトしただけなのだが、今は介護というよりも戦(イクサ)。ジィがやらかす失敗にイラッとするたび、「アタシうつわ小っちゃ・・・」とまぁ、自己嫌悪との戦いなのだ。認知症に特徴的な作話や妄想に振り回されることも多いし、何度も繰り返される同じ質問に辟易してしまう毎日。それでも、まわりの親族や友達らのちょっとした言葉に助けられながら、なんとか平穏に暮らせている。なんと恵まれていることだろう。

そして一番に思うのは、やはり親は親、どんだけポンコツだろうが生きて居てくれるだけでありがたい。

ポンコツでもいい たくましく育ってほしい・・・丸大ボンレスハム